はじめに
みなさんは、r>gという考え方を知っていますか。
おそらく、
ほとんどの方にはあまりなじみのない言葉ではないかなと思います。
r>gとは、
r(資本収益率)が g(経済成長率)を上回る
という関係を表した考え方です。
……と言われても、
正直、何のことかさっぱり分からないですよね。
そこで今回は、
投資の話としてだけではなく、
日本社会の中で、なるべく無理をせず、
心地よく生きていくための考え方として、
この r>g について整理してみたいと思います。
r>gって、結局どういう話なのか
r>gは、
社会の中で、お金がどのように増えていくか
その性質を表した考え方です。
- r(資本収益率)
→ 株式や投資信託など、資本から得られるリターン - g(経済成長率)
→ 国全体の経済の成長率
→ 長期的には、賃金の伸びに近いもの
この考え方が示しているのは、
労働によって得られるお金よりも、
お金がお金を生み出す力のほうが強い
という点です。
「お金があるところにお金が集まる」とか、
「お金持ちは、どんどんお金持ちになる」
という話、みなさん聞いたことありませんか?
r>gという考え方で見ると、
なぜこう言われるのかは、
一応、理解はできます。
労働で得られるお金よりも、
お金がお金を生み出す力のほうが強い。
……が、
納得はできませんね。
なんやそれ!
ですが、資本主義の世界は、
どうやらそういう仕組みで動いているようです。
ここからは、私の考えです(生活に落とし込んでみる)
ここからは、
少し私自身の感覚の話になります。
まず、労働による収入の増え方です。
自分も含めた、多くの雇われて働いている人にとって、
昇給額は年間で10万円前後、
多くても20万円くらいが普通ではないでしょうか。
もちろん、
役職が上がったり、
環境が変わるタイミングで
一時的に大きく上がることもあります。
ただ、長い目で見ると、
毎年の昇給額そのものは、
そこまで大きく変わらず、
基本的には横ばいで積み上がっていく、
というケースが多いように思います。
資産の増え方を、昇給感覚で見てみる
一方で、
資産の増え方は少し性質が違います。
(ここでは、これまで話してきた
インデックス投資を例にします)
では、もう少しリアルに、
金額で見てみます。
元本が1,000万円あり、
これを**年10%**で運用できたとします。
- 1年目:+100万円 → 1,100万円(1.1倍)
- 2年目:+110万円 → 1,210万円(1.21倍)
- 3年目:+121万円 → 1,331万円(1.33倍)
(中略)
- 10年目:+約230万円 → 約2,600万円(約2.6倍)
- 20年目:+約600万円 → 約6,700万円(約6.7倍)
増加率は毎年同じ10%ですが、
毎年増える金額(昇給額のようなもの)は、
100万円 → 約230万円 → 約600万円と、
時間とともに大きくなっていきます。
これを「率」で見てみると、
毎年の増加額は、
1.1倍、1.21倍……と積み上がっていき、
20年後には、最初の7倍近くになります。
(※これは、以前の記事で触れた「複利の効果」とも言えます)
一方で、現実の労働収入を見てみると、
毎年の昇給額はほぼ横ばいで、
1.1倍ずつ増えていくかどうかも、
正直かなり怪しいですよね。
6倍なんて、まずありえません。
この違いが、
r>gという考え方が示している、
増え方の決定的な違いだと思います。
※今回は話を分かりやすくするために
年10%で計算していますが、
実際には年8%前後で考えるほうが
より現実的だと思います。
それでも、増え方の「形」自体は変わりません。
ちなみに今回は、
分かりやすさを優先して、
元本1,000万円を例にして話しました。
ですが、
これは資産が大きい人だけに起きている話ではありません。
まだ投資を始めたばかりの人のところでも、
同じことが、すでに起き始めています。
増え方が「割合」で決まっている以上、
大きさが違っても、
仕組みはまったく同じだからです。
これって、
冷静に考えると、
かなりすごいことだと思いませんか。
お金が一緒に働くようになる感覚
資産運用を始めたばかりの頃は、
こちらがお金を育てている段階だと感じます。
でも、資産が育ってくると、
気づくと、
自分と、
自分の育てた資産が一緒に
お金を稼いでいるような感覚に変わっていきます。
自分の育てた資産が、
お金を稼ぐのを
手伝ってくれているような、
そんな感覚です。
最近、もうひとつ強く思うようになったこと
最近、もうひとつ、
強く思うようになったことがあります。
正直に言うと、
まだ「お金が一人で働いてくれている」
という感覚には、届いていません。
それでも、
いずれは、
自分が働かなくても、
お金が生み出す収入だけで
生活が成り立ってしまうかもしれない、
そんな状態が、少しずつ想像できるようになってきました。
過去の記事でも書いてきた通り、
お金があっても、
社会との接点がほとんどない状態が続くと、
孤独を感じてしまうことがあります。
その状態は、自分にとっては、
心地よく生きているとは言えなそうだなと思いました。
r>gという考え方を知ったことで、
じゃあそのとき、
自分は何をしたいんだろうと、
以前より強く考えるようになりました。
おわりに
今回書いた r>g という考え方は、
触れてきたかどうかで、
お金に対する不安の感じ方が、
かなり変わってくるものだと思っています。
従来の、
「まずは貯金しておけばいい」
という感覚だけを前提にしていると、
物価は上がり、
社会保険料の負担も重く、
給料はなかなか増えない中で、
有効な手段や選択肢を持ちにくくなってしまいます。
その結果として、
生活のための仕事(いわゆるライスワーク)に
多くの時間を使い続けながら、
不安はあまり減らないまま、
時間だけが過ぎていく。
そんな構造に、はまりやすくなってしまう気がします。
もしこの記事を通して、
資産形成や資産運用に
少しでも興味を持ってくれた方がいたら、
ぜひ一度、
自分なりに調べてみてほしいなと思います。
そして、
自分のペースで、
無理のない範囲で、
実際に始めてみてもらえたら、
個人的にはとてもうれしいです。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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※本記事は、筆者個人の経験・考えに基づくものであり、特定の投資行動や判断を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任でお願いいたします。



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